たびタビ旅
旅日記。中南米、アジアなどの2年4ヶ月半の旅。

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ガイドブックによれば、かつてアラビアには3つの国があったという。
ひとつは、「砂のアラビア」。
現在のサウジアラビアを中心とした広大な砂漠地帯にあった国。
二つ目は、「岩のアラビア」。
現在のシリア、ヨルダン周辺の巨大な岩山が密集している地域にあった国。
そして、最後が、「幸福のアラビア」。
そう、現在のイエメンのことであります。
古代からインドと地中海を結ぶ「海のシルクロード」の要地として栄えてきたこの国は、標高の高い土地が多いため、アラビア半島に位置しながら涼しく、また雨もよく降るので(東京と同じくらいの年間降水量がある場所もあります。)、緑の木々もたくさん生え、大変過ごしやすい国なのです。
まさしく、幸福と形容するに相応しい国‥‥だったのです。
しかし、そんな幸福な国も、サウジアラビアなどの他のアラビア諸国と違い石油資源に乏しいため残念ながら近代化から取り残され、アラブの最貧国となってしまったのです。
しかしながら、そのおかげで近代的な高層ビルが立ち並ぶ他のアラブ諸国と違い、その往時の繁栄を物語る古き建造物が取り壊されることなく現在も残っているのです。
ちなみにここサナアは、現在も人が住む人類最古の都市なのです。

その古き町並みが残る旧市街に行ってみます。
それを遠くから目にした時、思わず唸ってしまいました。
かなり期待していたのですが、その期待を上回る素晴らしさ。
その茶色を基調とした家は、窓枠が白い漆喰で塗り固められ、それが青い空に映えなんとも美しい。
ほとんどの建物が300年も前に建てられたものらしい。
その街は、遠くから見るだけでなく、その中に入ってもその魅力は衰えることはありません。
狭い迷路のような路地にたくさんの小さな商店が連なります。
そして、そこをこれまた大勢の、黒々とした髭をたくわえ、頭にターバンを巻き、裾が脛まであるワンピースのアラブ服を着て、幅広のベルトを巻きジャンビーアを付けたおっちゃんと、真っ黒な黒装束で全身を隠し目だけを覗かせた女の人が、行き交っています。
こんな世界がまだこの世に存在していたのだ。
なんか嬉しくなってきます。

人々もすごくフレンドリーで親切です。
歩いていると、多くの人に話しかけられます。
「どこから来た?」「そうか、日本か、グッドカントリーだ。」「名前はなんていうんだ?」「そうかそうか」「ウェルカム トゥー イエメン!」
服屋を覘いてみると、そこの店員に昼飯を誘われます。
遠慮して断ると、まぁそんなこと言わずにみたいに無理やり座らされ昼飯を振舞われます。
そして、食後には、カートをもらいます。
カートとは、植物のことで、その木の葉っぱを噛むと覚醒作用があり目が冴えるといった症状がでます。
ちょっとしたドラッグみたいなもんです。
お隣サウジアラビアでは禁止されていて、見つかると懲役15年の刑になるようです。
しかし、このカートはイエメン人の大好物なんです。
昼をすぎると街のいたる所でこの葉っぱをむしゃむしゃと食べています。
食べるといっても、それを飲み込むのではなく、その食べかすをほっぺの部分に溜めていきます。
ですから、ほっぺたが瘤のように膨らんでいきます。
プロのトランペッターのほっぺたがハムスターのように丸く膨らんでいる映像を見たことがあると思いますが、まさしくそんな感じです。
みんな気だるい目をしながら、右ひざを立て左肘をつき横になり、まるで草食動物のように、その葉っぱをいとおしく眺めながら手でちぎり取り口にほおり込んでいきます。
むしゃむしゃむしゃ。
僕も恐る恐るそれを口にします。
う〜ん、まさしく葉っぱです。
それ以上でもそれ以下でもありません。
甘いとか辛いとかそんなもんではありません。
青臭いまさしく葉っぱの味なんです。
それを教えられるように噛み砕き、歯と頬の間に溜め込んでいきます。
そして、溜まった唾液を水やコーラで流し込みます。
ちょっと目が冴えたような気がしましたが、それほどきつい効果はありません。
これならお酒の方がよっぽどいいです。
まぁ経験程度できたらいいなと思っていたのですが、これを食いながら歩いていると、その僕の姿を見たイエメン人は、おっ、お前も食ってるな、どういいだろうってな感じで嬉しそうに呼び止めてきます。
そして、まぁ俺のカートも食え、これは上物だぞなんて感じで、僕にカートをくれるのです。
ですから、食べても食べても量は減っていきません。
そうして、いつの間にか僕もほっぺを膨らませ、むしゃむしゃと口を動かしながら、その古い街並みの中を歩いていくのでした。

おい、お前カート食べてるのか、よし俺の分もやるぞ!!
ひぇ〜もう、勘弁して下さい。
| sin | イエメン | 01:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
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