たびタビ旅
旅日記。中南米、アジアなどの2年4ヶ月半の旅。

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メリダから、新たなる国、コロンビアを目指します。
夜行バスに乗りマラカイボという町まで行き、そこで乗り合いタクシーに乗り換え国境を越えます。
前もって調べたところ、マラカイボ行きのバスは5、6社が運行しておりどれも夜9、10時頃の出発ということであった。
それだけ本数があれば大丈夫だろうということで、マックスと二人、チケットの予約をせずにそのままバスターミナルに向かったのでした。
チケット売り場に行き、マラカイボ行きのバスを探します。
すると、なんと全てのバスが満員ですでにチケット無し!
何故だ、金曜日だからか!?
これでは明日の晩まで待たなければならない。
ショックを受けてまたメリダの街に戻るしかないと思ったが、マックスがもしかしたら急遽キャンセルができ空きができるかもしれないので一応バスの出発場まで行ってみようと提案してきた。
僕は、無理だろうなと思ったが、駄目もとで行ってみることに。
そして、僕が荷物の見張りをしている間、日常会話ぐらいならスペイン語のできるマックスが停車している何台かのバスに直接訊きに行った。
1時間ほど待っただろうか、何台ものバスに断られ駄目だなと諦めかけた頃、マックスが戻ってきた。
そして、「出発だ。」と。
よっしゃ〜。
マックス、19才なのに頼りになるやつだ。
かっこいい〜。
人間、年齢じゃないね、年齢じゃ。

マラカイボには朝7時ごろに着き、すぐに乗り合いタクシーに乗り換える。
乗客は、僕とマックスに、ベネズエラ人のおっちゃん二人。
いざコロンビアに向けて、出発!
しかし、ここからが最大の難関。
と言うのも、道中にいくつもの警察によるチェックポイントがあるのです。
麻薬だのなんだのを調べてもらうにはいっこうに構わないのだが、問題はベネズエラの警察は腐りきっているどうしようもないやつらだということだ。
お金目当てにいろいろと難癖をつけてきて、旅行者からお金を巻き上げるのだ。
世界各国のバックパッカーが被害にあっているのだが、彼らは特に東洋人を嫌っていて、中国人、日本人に目をつけているらしい。
果たして僕は無事に通過できるのか。
まず一つ目のチェックポイントに近づきます。
タクシーの運転手からパスポートをすぐ見せることができるように準備するように指示されます。
少しドキドキしますが、そこは車を止められることもなく、通過。
セーフ。
ほっとするのも束の間、すぐに二つ目のチェックポイントが近づきます。
そして、そこで車は止められました。
警察官が車の中を覗き込み、乗客全員の顔を見渡します。
それから全員の身分証明書をチェックします。
ベネズエラ人のものは手に取ることもせずチラッと見るだけなのに、僕とマックスのパスポートは手に取りページをめくりじっくりと見ます。
緊張の瞬間。
しかし、その警察官はすぐにパスポートを返してくれ、無事通過。
ここもまたセーフ。
よしよし、なんとかうまく行きそうだ。
僕は、長い間、旅をしてきたのだが、国境でトラブッたことはない運の持ち主なのだ。
三つ目のチェックポイントがやってきます。
そして、ここでも車を止められます。
警察官はここでもじっくりとパスポートを見て、今度は僕とマックスに車を降りろと言ってきた。
なんてことだ〜。
車から少し離れたところまで連れていかれ、スタンプがどうだのこうだのと言い始める。
マックスが、ガイドブックを片手にこの先の国境でもらうから大丈夫なのだと説明するがなかなか行かせてくれない。
これまでかと思った時、タクシーから降りて心配そうに近づいてきた運転手が、なんとか勘弁してくれませんかねぇみたいな感じで警察官に話しかけてくれた。
すると警察官はしかたねぇなぁみたいな感じでパスポートを返してくれる。
さっさと車に戻り、すぐに出発。
なんとか、セーフ!!
おお、やったぞ、ついている、行けるぞ〜。
すぐに4つ目がやってくるが、ここは軽くパスポートを見られただけで、無事通過。
またまたセーフ!!
よし、きてるぞきてる、このまま一気に国境越えだ〜。
そして、五つ目のチェックポイント。
おいおい、いったいいくつあるんだ。
しかし、今日の俺たちはついているんだ、怖いもんはねぇ〜。
と思ったら、今度はあっさり車から降ろされました。
しかも、トランクに積んであるバックパックも持ってこいときた。
さらに建物の中に連れ込まれます。
これは、アウトだ〜!!!
すぐにボディーチェック。
何ヶ所かに分けておいたお金を全て見つけられ、机の上に並べさせられます。
その中の500ドルほどのドルキャッシュを見ると、目の前の口ひげを生やした丸顔の警察官は、無言でこれは駄目だみたいな感じで頭を振ります。
どうやら、これだけのドルキャッシュを持ち出すことはできないと言いたいらしい。
そんな法律は断じてない!
しかし、警察官はまったく僕らを解放させてくれる気配はない。
ただこれは問題だみたいな顔をして、座っているだけ。
時間だけが過ぎていく。
見かねたタクシーの運転手が、お金を払うしか通る方法はないから払ってはどうだと言ってきた。
マックスと相談して、タクシーの他の客も待っていることだし、それしか方法はないだろうということで、払うことに。
そして、タクシーの運転手に相談し、余っていたベネズエラのお金150000B(約5000円)を渡すことに。
すると、あっさり警察官らは僕らを解放してくれた。
バックパックを担ぎさっさと車に戻る。
後ろを振り向くと、先ほどまでは二コリともしなかった警察官らがにやにやと笑っている。
こいつら〜、と思うものの何もすることはできず、ただ敗北感、無力感を感じ窓の外を流れる風景を呆然と眺めるのみ。
一緒に乗っていたベネズエラ人は、僕らに同情してくれるどころか、お前らのせいで遅くなったという嫌悪感を隠そうともしない。
さらに僕らがベネズエラの通貨で払わなければならない出国税が足りないと知るや、かなり悪いレートで米ドルとの両替を持ちかけてきやがる。
お前ら、ベネズエラ人なんて、大嫌いじゃ〜!!!

その後、もう一つチェックポイントを通り過ぎ、出国税もなんとか支払い、国境に到着。
そして、イミグレで出国手続きを行い、なんとかベネズエラ出国。
二度と来るか、こんな国!!
でも、エンジェルフォールは見たいな…。
国境から今日の目的地サンタマルタまでのバスが出ていることが分かり、タクシーを降り乗り換えることに。
バスの客引きのおっちゃんに連れられバスに乗り込みます。
後は、コロンビアの入国手続きをするだけ。
バスはなかなか出発せず、1時間半ぐらい経ってようやく動きだす。
すぐにコロンビアのイミグレかと思ったら、バスは止まる気配を見せずどんどん進みます。
ちょっと、待て待て待て〜。
車掌に慌ててスタンプを押す手振りをして、コロンビアのイミグレはどこかと訊きます。
車掌は、大丈夫だ大丈夫だみたいなことを言いますが、なんとかバスを止めさせます。
やっと出発したと思ったら、僕らがバスを止めたので、車内は大ブーイング。
うるせい、うるせい、うるせい、こっちはスタンプが必要なんじゃい。
車掌もやっと理解したのか、コロンビアのイミグレまで500mほど歩いて連れて行ってくれます。
しかし、イミグレには手続きを待つ人の長蛇の列。
とても5分、10分でスタンプがもらえるとは思えません。
仕方がないので、僕が列に並んでいる間に、マックスにバスまで置いてあった荷物を取りに行ってもらい、バスには先に行ってもらいました。
いったいバスの中で待っていた時間は何だったんだ〜。
そして、イミグレの手続きの速度はかなり遅い。
しかも、室内は空調がなく、暑い。
汗もだらだらと流れてくる。
ちゃっちゃと処理していいかんか〜い!!
でも、僕のパスポートにスタンプを押してくれたのは、グラマラスな美人のお姉ちゃん。
ニコッと笑顔で迎えてくれました。
許しましょう。

それから、再びサンタマルタ行きのバスを探し、なんとか乗り込みます。
そのサンタマルタまでの4時間の道中にも、トラブルが二つほど起こったのですが、ここではもう書きますまい。
ここまで、読んでくれた方、かなりの長文に疲れたかと思いますが、なんとかサンタマルタにたどり着いた時には、とにかく僕はもうへとへとに疲れ果てていたのでした。
宿にチェックインして、すぐにビーチに出かけます。
時間は、もう夕方の6時近く。
太陽が水平線に沈んでいき、空には美しい真っ赤な夕焼けが。
この夕焼けを僕はけっして忘れることはないでしょう。
砂浜に寝転んでいるマックスは言いました。
「とにかく俺たちはコロンビアに来たのだ。」
その通り。

| sin | ベネズエラ(2) | 04:11 | comments(2) | trackbacks(1) |
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