たびタビ旅
旅日記。中南米、アジアなどの2年4ヶ月半の旅。

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朝起きて部屋を出ると、目の前に昨日は見えなかった標高6997mのマチュプチュレがど〜んと聳え立っています。
このマチュプチュレ、標高はこの辺りにある他の山と比べるとけっして高くはないのですが、天空に鋭く突き刺さるように尖った形をしていてとてもかっこいいのです。
この山が突然今朝地面から生えてきったってことではもちろんありません。
山の中の天候は、朝はすごく晴れわたっていて気持ちが良いのですが、昼を過ぎたあたりから雲がだんだんとあらわれてきて、夕方その日の目的地に着く頃になると霧がかかって遠くの景色が全く見えないという状況になるのです。
だから朝起きて、ここからはこんな景色が見えたのだと驚くことになる訳です。
ですから、毎朝、今日はどんな景色が見れるのだろうかと楽しみではあります。

今日から標高4130mのABCに向けて、じょじょに高度を上げていきます。
まずは標高1951mのここチョムロンから2540mのドヴァンまでです。
上げると言ってもやはりのんびりとしたペースで歩くので、けっしてつらいってことはありません。
しかし、木がたくさん生えた森の中を歩くので、周りの景色はほとんど見えません。
朝あれほどきれいに見えたマチャプチュレもすぐに手前にある山に隠れてしまい、その姿をうかがい知ることはできません。
ただもくもくと歩くだけです。
そして、そんな中、トレッキングを始めてから初めて日本人と話をしました。
その人は50代くらいの女性の方で同じくABCを目指して歩いているのでした。
久しぶりに日本語で話せるのが嬉しくて、しばらく話をしながら一緒に歩いたのでした。
しかし、それにしても日本人のトレッカーは少ないです。
このトレッキングを始めて日本人はまだ数人ほどしか見かけていません。
それに対し、今一緒に歩いているクン君、オクスンさんの他、韓国人のトレッカーはたくさん見かけます。
そして、なんといっても多いのが中国人です。
この前これから中国人のツーリストがますます増えてくるだろうと書きましたが、それはここネパールに関してはもう現実のものとなっています。
アンナプルナのトレッカーに関しては、日本人の10倍はいるでしょう。
5、6年前はほとんどいなかったように思うのですが。
こんなところで中国の経済発展のすごさを実感してしまいました。

今日も昼を過ぎるとたくさんの雲があらわれてきました。
さらに今日は小雨まで降ってきます。
乾季である今の時期に雨が降るなんて思ってもいませんでした。
雨って気分が滅入ってきますね。
ドヴァンに着くと同時に雨は本降りになります。
間に合って良かったです。
しかし、雨が降るとよりいっそう寒く感じます。
ここの宿には暖房設備もない。
寒い、侘しい‥‥。
| sin | ネパール(2) | 19:04 | comments(0) | trackbacks(0) |


すっげ〜。

このトレッキングをして始めて心の底から感動したような気がします。
プーンヒルからの風景などもそれなりに心動かされるものがありましたが、心の片隅に「あぁこんなものか、これなら南米でしてきたトレッキングでもっとすごいものを見てきたなぁ」という思いがあり、少し冷めていた部分があったことも否定できません。
今日もいつものように猿が住んでいるような緑の多い森の中を歩いてきたのですが、デオラリという村を過ぎ標高が3000mを越えた辺りになるとだんだんと雰囲気が変わってきたのです。
緑の木々がなくなり、黒い岩肌を露出させた切り立った山が左右にせまってきます。
時折、ゴーっと山から雪が崩れ落ちる音も聞こえてきます。
昨日までは遠くに見えていたマチュプチュレもすぐ横に見えます。
本当にすげ〜としか言いようがありません。
嬉しくなってなんかにやけてしまいます。
昔は山なんてまったく興味がなかったのに、いつの間にか山を見るだけでこんな風に嬉しくなってしまう自分が不思議であります。
山なんて地球のちょっとしたでっぱりにすぎないのに。
いったいそんなもののどこに喜びを感じるのでしょうか。
冷静に考えるとちょっと気持ち悪いですね。

今日の目的地である標高3650mのマチャプチュレベースキャンプ(MBC)に着く頃になると地面には雪が積もっており真っ白です。
雪を踏みしめ3時半頃に到着。
マチャプチュレの全景をそこから見ることができます。
いつもはこの時間になると雲が多くなり周りの風景は見えなくなるのですが、今日はすっきりと晴れ渡っています。
高度が高いからなのでしょうか。
周りをぐるっととり囲む山々の迫力にただただ圧倒されるだけです。
星空の下、月光に照らされれ黒くその姿を浮き上がらせる山もまた素敵であります。
あぁ、もうたまりません‥‥。
| sin | ネパール(2) | 19:33 | comments(5) | trackbacks(0) |


いよいよABCに向かいます。
MBCより歩いてほんの2時間ほどです。
ここはすでにアンナプル内院と呼ばれている場所です。
英語では、Annapuruna Sanctuaryと呼ばれています。
360度周りをぐるっと6000〜8000mの雪峰に囲まれている風景はまさしくサンクチュアリ(聖域)の名に相応しい美しさです。
今日はABCの山小屋に泊まり、一日のんびりとその山々を堪能するのです。
8時半にMBCを出発します。
空は青く澄み切っています。
雪を踏みしめ登っていきます。
目の前に雪の積もった高い山が聳え立ち、まるで僕を祝福してくれているようです。
もう少しです。
もう少しで、最終目的地ABCに到着です。
もう少しで、美しい山々に囲まれた中でのんびりとくつろげます。
そう、もう少し‥‥。
あれ?
う〜ん、空に雲が多くなってきました。
う〜ん、風がふいてきました。
う〜ん、雪が降ってきました。
それでも、10時半、無事ABCに到着!!
標高4130mまでやってきたぞ〜!!
一緒に登ってきたクム君、オクスンさんと握手を交わします。
おれ達はやったぞ〜。
でも、何も見えね〜ぞ〜。
山はどこだ〜。

とりあえず山小屋の中に入ります。
なんとかしてこの吹雪止んで欲しいものです。
何も見えない真っ白な窓の外を眺め、祈ります。
昼食を食べ、本を読んで、ひたすら待ちます。
しかし、まったく山がその姿を見せる気配はありせん。
いったいどうなっているのだ。
部屋の中も寒い。
室温は3度を下回っています。
つらい‥‥。
我慢できず外に出てみます。
顔に容赦なく雪混じりの風が吹きつけます。
膝辺りまで雪に埋もれます。
山はどこだ。
青い空はどこだ。
僕のサンクチュアリはどこだ〜!!

ビューーー‥‥。
| sin | ネパール(2) | 20:12 | comments(0) | trackbacks(0) |


こんなに朝が待ち遠しいことは、ここ最近なかったように思います。
小さい頃にクリスマスプレゼントを楽しみにわくわくして寝たことを思い出します。
昨日は結局、暗くなるまで外が晴れることはありませんでした。
あきらめてダイニングルームで夕食を食べ、本を読んでいるといつの間にか10時近くになっていたので自分の部屋に戻ることにしました。
そして、いったん外へ出るとさっきまであれほど強く吹いていた風がぴったりと止んでいるじゃありませんか。
空には星まで見えています。
おそらく朝には晴れてくれるだろうとは思っていましたが、こんなに早く天気が回復するとは。
おぉ〜早く朝になってくれ、このまま晴れていれくれよと祈るような気持ちでベッドの中に入ったのでした。

そして、日が昇る7時よりはずいぶん早い6時15分に起きます。
いつもは暖かい寝袋の中からなかなかでれないのですが、今朝はそっこう跳ね起きます。
服を着込み外に出ると‥‥晴れているじゃありませんか〜!!
明るくなり始めた空の中にはっきりと山の姿も見ることができます。
昨日は全く何も見えなかったのに。
こんな所にこのように山があったのか。
これはすごいぞ。
時間が経つにつれどんどんと明るさは増し、太陽の光に照らされ山が白く輝きはじめます。
昨日の雪でさらに積もった雪の中を駆けずり回り、写真を撮りまくります。
今まで何回かトレッキングをしてきましたが、山の綺麗さという点でいうとここが一番ではないでしょうか。
よくぞ晴れてくれたもんです。
欲を言えば、昨日一日中晴れてくれればもっと良かったのでしょうが、今この景色を見れたことに感謝しなければならないでしょう。
この景色をいつまでも見ていられないことが残念でなりません。
本当にここから下りたくないです。
これから7時間ほど歩かなくてはならないことを考えると更に‥‥。
| sin | ネパール(2) | 12:45 | comments(2) | trackbacks(0) |


昨日はABCより標高2345mのシヌワまで下ってきました。
このトレッキングで一番歩いたのではないでしょうか。
そのためか今日はちょっと足がだるく少し重たく感じます。
でもそれは大した問題ではない。
今日は3時間しか歩かないから。
何故たった3時間しか歩かないのか。
それは、そこに温泉があるからなのです。
こりゃ〜日本人として温泉を黙って見過ごす訳にはいかんでしょ。
疲れた体に温泉。
最高じゃないですか!

1時にジヌーという村に着くやいなやさっそく温泉に向かいます。
温泉はそこから20分ほど下った川沿いにあるのですが、そこまで辿り着く時間ももどかしい。
温泉、温泉、温泉、早く、早く、早く。
頭の中でつぶやき続けます。
そして、とうちゃ〜く。
その温泉は予想していたよりも立派なものでしっかりした浴槽が3つあります。
う〜ん、本当に温泉だよ〜。
ABCでの風景なみに感動しちゃってます。
仕方ないじゃないですか、温泉ですよ。
一番湯温が高いという一番奥にある浴槽に入ります。
おぉ〜あったけ〜。
日本の基準で言うとけっして熱くはないのですが、それでもぬるすぎるといったことはありません。
体をゆったりと横たわらせます。
気持ち良すぎます。
足をマッサージなんかしちゃったりして、のんびりのんびり浸かります。
そして、少しのぼせたら浴槽の縁に腰かけ、冷たい外気に体をさらします。
周りには緑の木々とごうごうと流れる川。
まさに露天風呂であります。
川にもつかっちゃいます。
おおおおぉぉぉぉぉ〜。
山頂より流れてくる雪解け水は容赦なく冷たいです。
気合だ、気合だ、気合だ〜。
頭まで突っ込んだ後、あわてて温泉に戻ります。
ふひゃ〜あったけ〜。
これまた気持ち良いのです。
そんなこんなしている内に時間は4時半を回っていました。
3時間もいてしまいました。
いや〜極楽、極楽。

ABCより下ること10時間あまり。
ここにもサンクチュアリありました。
| sin | ネパール(2) | 13:24 | comments(2) | trackbacks(0) |


いよいよ最終日となりました。
ここまで一緒に歩いてきたクム君、オクスンさんと別れます。
彼らはナヤプルに行きそこからポカラへ戻るのですが、僕はフェディーという村から戻ることにしたのです。
最後まで一緒に歩いても良かったのですが、最後はどうしても一人で歩いてみたかったのです。
と言うのも、トレッキングを開始してからかなりのんびりと毎日4、5時間くらいしか歩いてこなかったので、もっと体力が朽ち果てるまでがむしゃらに歩いてみたいという欲求が高まっていたからなのです。
ナヤプルまでは6時間ほど。
それに対してフェディーまでは10時間くらいかかるようです。
果たしてそれをどれくらいで歩ききれるのか。

いつもより早く起き朝食を食べ、クム君らに別れを告げ、7時20分、ジヌーを出発します。
最初は下りが続きます。
軽く小走りして下っていきます。
あまり最初からとばしては後半きつくなると思い、ちょっとペースを落とすように意識しますが、それでもペースは速くなってしまいます。
昨日入った温泉の効果か、筋肉痛などもなく体も軽く感じます。
9日間歩いてきて、体力もついてきているのでしょう。
1時間ほどすると軽い上り坂になります。
歩くペースはもちろん遅くなるものの、休憩時間を1時間に5分ぐらいとりながら歩き続けます。
そして、ベルカリカという村を過ぎたあたりから坂はその傾斜をかなり増します。
足を一歩一歩上げるのが億劫になるくらい、きつい上り坂です。
それでも休むことなしに前へ進み続けます。

しかし、ナヤプルへみんなと行けばこんなしんどい思いをすることもなくのんびりと歩けたのに、何故一人でわざわざこんなことをしているのか少し不思議でもあります。
そして、こんなしんどい目して、少し気持ちいい〜なんて思ってしまっているのです。
さらにこんな僕ってもしかしてかっこいい?なんて思ってしまいます。
僕はマゾなのか?
僕はナルシストなのか?
しかし、これはバックパッカーの旅を楽しむ上においても重要な要素ではないかと思うのです。
旅をしていると綺麗な風景や遺跡を見たり、人との出会いによって感動することはたくさんあります。
しかし、それは時間で言うと、旅というものの中に占める割合は案外小さいもんです。
旅の大部分が、ぼろいバスの狭い座席に揺られながらの過酷な移動、お金を騙し取ってやろうと近寄ってくる怪しい奴ら、国境での汚職警官との戦い、宿での一人寂しい夜など、一般的に言うと辛い出来事に占められているのです。
そんな中、長い間旅を続けていく。
これはまさしくMにしかできないことではないであろうか。
ということは、やっぱり僕はMなのか。
あぁぁ、僕をもっと苛めてくれ〜。

そんなことを考えながら歩き続けていると、いつまでも続くんじゃないかと思われた上り坂もデオラリという村に着きやっと終わりました。
後はほとんど下るのみです。
昼飯もとらずに、さらにペースをあげ歩いていきます。
何人ものトレッカーを追い抜きます。
もう少しで到着です。
そして、ダンプスという村に到着です。
後は、ここから最後の急勾配の道を1時間下るのみです。
ここまできての急な坂道は足にはなかなかきついものがあります。
あと少し、あと少しと思いながら下ります。
そして、1時半、目的地フェディーに到着!!
6時間で歩いたぞ〜。
我ながらよくやったもんだ。
とりあえずこれで終わり。
やったぞ〜!!

夜7時、ポカラの町でクム君とオクスンさんと再会します。
ピザ、魚のグリルといったちょっと高めのディナーを食いながら、無事ABCトレッキングをやり遂げたことを、ビールで乾杯!!
やはり一緒に祝えることがいるのは嬉しいもんです。
そして、その後は白ワインを飲んでまったりと。
この気だるい感じも、たまりません。
| sin | ネパール(2) | 13:47 | comments(2) | trackbacks(0) |


トレッキングの疲れをとるべく、ポカラの町でのんびりしています。
山もいいけど、たくさんのレストランがあり、ネット屋があり、小さいながらもスーパーマーケットもある、そんな便利な町の生活もいいもんです。
特にこれといってすることもまた気力もないのですが、今日はズボンを買うことにします。
日本を発ってからずっと同じジーンズをはいてきたのですが、それも長い旅をする間にあっちゃこっちゃ破れてきてしまっていたのです。
それを今まで甲斐甲斐しく自分で縫ったりして騙し騙し使ってきたのですが、トレッキング中にかなり壊滅的なダメージを受けてしまったのです。
股下から尻の辺りまでざっくりと破れ、そこから下着がちらちらと見える状況になりました。
セクシーとも言えなくはないですが、残念ながら大部分の人は不快に感じられるようなので、いよいよ新しいズボンを買うことにしたのです。

何軒か店を回ってみます。
これはデザインがちょっとなぁ、これは生地がちょっとなぁ、と悩みながらも楽しく見て回ったのですが、その内にちょうどいい感じの物を見つけました。
ちょっと悩んだ末に、よし買おう!っと決断しました。
後は、値段交渉です。
おばちゃんにハウマッチ?と訊くと、なにやら書かれているノートを持ち出して調べます。
そして、これは本当は1150ルピーなのだが、サービスで850ルピー(約1500円)にすると言います。
それでも、少し高いような気もします。
日本でユニクロで買ってもこのくらいの値段で買えるんじゃないのか。
それとも、さっき別の店でこれよりもちょっと質の落ちるズボンの値段を訊いた時は700ルピーと言ってたし、こんなものなのか。
一応少し値切ってみます。
800ルピーでどう?
これぐらいの値下げなら喜んで同意するかと思ったのですが、おばちゃんは厳しい顔をしてこれ以上は下げられないと言います。
どうしようか。
僕の中ではこのズボンが気に入っていたこともあり850ルピーでも仕方ないかなと思っていたのですが、もう一度じっくりと考えてみると言って店の外に出ようとします。
するとおばちゃんは、よし分った分った800ルピーでいいよと言ってきます。
この店を出る「ふり」というのが、値段交渉の時のもっとも有効な手段だと僕は思います。
いくらにしてくれと色々交渉して、結局まとまらなくてそれではいらないと店を出ると、ちょっと待て待てそれでオッケーだと言われることがよくあります。
今回もそれが功を奏することになったんですが、おばちゃんは「お前はきびいしい」「お前はきびしい」と繰り返し泣きそうな顔をして僕に言います。
そんな様子を見ていると、850ルピーというのは十分適切な値段であったのかなと思ってきます。
僕はあまり値切るのが得意ではなく、どちらかかというと売っている人に悪いような気がしてしまい弱気になってしまう甘ちゃんであり、できるだけ安く買い叩くというより適切な値段で買えればいいという考えであります。
でもやはり相場とかけ離れた法外な値段で買うのはいやなので、もちろんいろいろ店を回ったりして調べますし、値切ることもします。
その結果、買った後に、僕もお店の人も笑顔で別れることができればベストであります。
ですから今回のようにすごく落ち込んだ表情を見せられると、なんかすごく悪いことをしたのかなと思ってしまいます。
まぁ、逆に異様に喜ばれてしまうとそれはそれでかなりぼられたのか?と心配にもなってくるのですがね。
値切るのは難しいです。
| sin | ネパール(2) | 13:45 | comments(2) | trackbacks(1) |


僕も大人になったもんだと思います。
いまさらそんな事を言う歳でもないんですが。
現在、町の北外れにある湖畔のレストランにいます。
そこでミルクティーを飲んでいます。
そして、本を読んでいます。
だから?
大人じゃありませんか〜。
お茶を飲みながら読書ですよ。
本なんて自分の部屋で読めば無料ですよ。
それをわざわざお金を払って紅茶を飲みながらですよ。
こんなもったいないこと子供の頃にはできなかった。
それが今や日本から遠く離れたネパールの湖畔でのんびりと読書ですよ。
これを大人になったと言わずに何と言うのでしょうか。
うん、うん。

しかし、ちょっと情けないのはそのミルクティーは一杯35円くらいしかしないってことです。
しかも、おかわりもせず何時間もその一杯で粘っています。
そして、読んでいる本は文学的なものではないし、ましてや自己啓発に繋がるような本でもありません。
単なる安っぽいミステリーです。

大人になった。
この言葉が精神的なことを意味していないのが、つくづく残念であります。
| sin | ネパール(2) | 15:05 | comments(2) | trackbacks(0) |


カトマンズに戻ります。
バスは朝7時半に出発です。
宿を6時半にチェックアウトし、そんな朝早くにもかかわらず近くの食堂へ向かいます。
なぜこの食堂に行くのか?
そこにはポカラの滞在中に何回か食べにいっていました。
するとここの店のオーナーのおばちゃんが何故だか僕のことを気に入ってくれたようなのです。
店前を通る僕を見つけると笑顔で手を振ってくれます。
いったい僕のどこをそんなに気に入ったのか。
この整った顔立ちにか。
それともスタイルの良さか。
はたまた若さはじけるこの爽やかな笑顔にか。
あぁ、いつものことながら、もてる男はつらいね。
そして、昨晩も夕食をここで食べていたのですが、その時に明日ポカラに発つという話をすると、それなら最後に朝食を食べにこいといいます。
美味しいお米が手に入ったからそれを炊いてあげると。
でも朝7時半にバスが出発するから開店時間には行けないことを告げると、それなら朝6時に起きて米を炊いてあげるといいます。
そこまで言われちゃ、行かない訳にはいきません。
それで朝6時半にその店に向かうことになったのです。
一応向かったものの、おばちゃんはそんなこと言ったのも忘れてしまっていて、店も開けていないんじゃないかと半信半疑ではありました。
しかし、店に着くとそのおばちゃんの旦那さんが店のシャッターを半分空け僕を待っていてくれるじゃありませんか。
薄暗い店内の席に座ると5分もしない内に料理が出てきました。
水牛の肉のしょうが焼きと白いご飯。
熱々の炊きたての白い飯は、日本のお米のように粘りがあり美味い。
嬉しいね。
ご飯だけでなく、わざわざ僕ひとりのためだけに、朝こんな早くから起きて準備してくれたその心意気も嬉しいです。
ふ〜ほんとに美味かった。
よし、お腹も満たし元気いっぱい、いざ爽やかな笑顔でいざカトマンズへ。
次こそは若く可愛い女の子に‥‥。
| sin | ネパール(2) | 18:42 | comments(0) | trackbacks(0) |


カトマンズに来て初めて観光らしきことをしました。
一回来たことがある場所だと、どうしても好奇心が半減してしまい、だらだらとしてしまいます。
しかし、今日はチベット仏教の寺院であるボダナートとヒンドゥー教の寺院のパシュパティナート、そして、古い建物が残るダルバール広場へと出かけました。
6年前に一度見ていると言うものの、人に尋ねながら小さな市バスに乗ったり、徒歩でのんびりと歩きながらそれらの寺院を見て回るのも刺激があっておもしろいものです。
昼飯を食おうと地元の人が利用する小さく汚い食堂に入ると、その安さに今更ながら驚いたりします。
いつもは宿周辺のツーリストエリアで食べることが多く、そこではやはり少し高めの料金設定となっていますから。
また他の料理よりもちょっと値段の高い日本食をよく食べているというのも大きいのですがね。
カトマンズに訪れて最初に食った時に比べ、さすがにその感激は薄れてしまったものの、やはり美味いことは変わらないのでついつい日本食を食ってしまいます。
ポカラからでも次の目的地であるインドへは行けるのですが、わざわざここカトマンズに戻ってきたのは、やはりもう一度美味しい日本食を食っておきたいという思いがあったのも大きな要因です。
やはり安心できる慣れ親しんだ味とうのはホッとするもんです。
そして、カトマンズに戻ってきたもう一つの大きな要因は、日本語の本であります。
ここにはたくさんの日本語の本を扱う古本屋がたくさんあります。
この辺りの国では一番の品揃えではないでしょうか。
そのため、ここで日本語の本を何冊か買っておきたかったのです。

何軒か店を回り本を物色します。
すると読みたい本が次々に見つかります。
絞っても10冊はあるんではないでしょうか。
さてどうしようかと迷います。
値段は一冊250ルピー(約450円)ほどします。
現在一泊150ルピーの部屋に泊まっていることを考えれば、けっして安くない、むしろ高いと言えるでしょう。
でも読みたい本を手に入れることができるということを考えれば、僕にとってけっして払えない金額でもない。
何で躊躇するのかというと、その本の重さです。
本は一冊でもずっしりとした重さがあるのですが、これが10冊にもなるとかなりの重量になります。
現在ただでさえたくさんある荷物に加え、これから更に10冊もの本を背負うことになることを考えるとげっそりとした気分になってしまいます。
う〜ん、どうしようか‥‥迷います。
もうちょっと減らそうか。
いや、知的好奇心を満足させられるなら、そんな肉体的な苦労なんていとわないぞ。
よし、本を買うぞ!!
でも、やはり、買う本は文学的なものではないし、ましてや自己啓発に繋がるような本でもない、単なる娯楽目的のミステリーなんです。
これまた残念ながら。
| sin | ネパール(2) | 15:00 | comments(0) | trackbacks(1) |
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