ハバナに戻ってきました。
最初にメキシコのカンクンから来た時は、ワクワクドキドキと少し緊張したものですが、2回目ともなるとなんとなくほっとした気分になるのが不思議です。
今日は、前回見ていなかった革命記念広場やジョンレノンパークなどを歩いて観光します。
そして、夜はそのまま中華街に。
値段は少し高いものの、久しぶりの野菜炒めが美味い。
旅をしていると外食ばかりになるので野菜を食う機会が減ってくるのですが、そんな野菜を手軽に摂取できる中華料理ってすごくありがたい存在です。
そんな中華料理を今夜も堪能したのですが、会計の時にトラブルが発生します。
請求された金額が、明らかに高すぎる。
おかしいと指摘すると、目の前に電卓を持ってきて再度計算するのですが、その打ち込む金額がどうも変だ。
そして、でてきた合計金額はやっぱり高すぎる。
やはりおかしいと言うと、またまた電卓に数字を打ち込むがやはりデタラメな金額だ。
いい加減頭にきて、自分で紙に食べた料理と金額を書き出し計算すると、やっとこさしぶしぶ正確な金額を出してきた。
ほんとむかむかと嫌な気分になります。
キューバを旅してきてこれだけ露骨で積極的なボリは初めてです。
釣り銭をごまかされるということは何度かありましたが(釣り銭を間違えて渡されることが余りにも多いのでキューバ人は計算が得意ではないのかと思った時もありましたが、よくよく考えてみると少なく渡されることはあっても、多く渡されることはけっしてありませんでした。)、こんなに露骨にしてくるのは中華系であるからでしょうか。
キューバと中国、両方とも社会主義の国なのですが、国民性の違いなのか二つの国には大きな違いのようなものをいくつか感じます。
例えば、なにか物を買う時、社会主義国では売り手に愛想のようなものを期待してはいけません。
そりゃ、売れようが売れまいが、働こうか働かまいが収入が変わらなけりゃ、やる気もでないってもんです。
笑顔なんてもったいなさすぎて、浮かべてなんていられません。
ひと昔前の中国では、物があっても売ってくれない、部屋が空いていても泊まらせてくれない、なんてことは日常茶飯事であったようです。(現在ではお金を稼げや稼げで、全く変わっているようですが。)
キューバでも店に入っても、笑顔なんてものは見せてくれません。
それどころか、面倒臭そうな顔を見せる始末です。
しかし、こっからが違うのです。
しばらく話などをしていると、仕方ねぇなぁみたいな感じになってきて、しまいには笑顔まで見せてきて、いろいろと親切に教えてくれたりまでするのです。
なんか人の良さがにじみ出るって感じがするんですよね。
そして、中国とキューバで一番違うことは、列というものに対する考え方です。
中国では列に割り込むことは当たり前で、順番を待つというモラルがなく、ほんとイライラさせられます。
しかし、その一方キューバ人は列にきちんと並ぶのです。
それも世界に誇るべきシステムを持っているのです。
もし人が並んでいる場所に行くとします。
するとまず「ウルティモ?」(最後は?)とそこにいる人達に呼びかけるのです。
するとそこにいる人の中で最後尾の人が「ヨ!」(私)と答えるので、その後ろに並ぶことになるのです。
これはすごいルールだと思いませんか?
また、大の大人がそんなことをしているのが、なんかすごくユーモラスなのです。
だからそれを見たさに、誰が最後尾か分かっているのについつい「ウルティモ?」なんて言っちゃたりします。
ある時アイスクリームを買うのに並んでいる時に、またまた「ウルティモ?」て聞いちゃいました。
するとそこにいる70才くらいの人の良さそうなおじいさんが、すごく恥ずかしそうにもじもじと手を上げるのでした。
う〜ん、可愛すぎるぞ、おじいちゃん。