たびタビ旅
旅日記。中南米、アジアなどの2年4ヶ月半の旅。

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マウフィートの町外れにあるリヤディーという綺麗な景気の見える場所に行きます。
歩いて1時間ばかりかかります。
昨日も英語が話せる大学生の男の子に連れていってもらったのですが、その時は残念ながらあたり一面ガスっていて何も見えなかったのです。
なので、今日は天気が良いという午前中に向かうことにしたのです。
途中、がらの悪いガキ二人につきまとわれかなり鬱陶しかったのですが、そこについた時には昨日とは違い素晴らしい絶景を見ることができました。
昨日、何気なく立っていた岩の下が、100mはある断崖絶壁になっていてちょっとびびりました。
昨日は下も全く見えなかったですからねぇ。
人間「知らない」と何でも恐れずできてしまうもんですね。
もちろん、今日は、そんな所には立ちませんでしたけど。

そこに座っていると、横に若い男の人が座り英語で話しかけてきました。
(ちなみに鬱陶しいガキどもは、ジュースをおごれや金をくれだのほざいていましたが、無視していると悪態をつきながら先に帰って行きました。変なやつらはどこで にもいるもんです。)
彼は、エンジニアで今、ここでホテルを建てていると言います。
確かにすぐ横で工事をしています。
しかし、まだ建物はできていなく、まだ整地を行っている段階のようです。
しばらくすると、その彼が今から岩を爆破するから少し離れていろと言ってきました。
ちょっとドキドキして待っていると、バーンと音がして石が空中に舞い、白い煙が立ちのぼりました。
その後、建設現場を見たいと言うと、彼が案内してくれました。
そして、岩に穴を開け火薬を詰めているところや、石を積上げコンクリートで固めて塀を作って入るところを見せてくれました。
働いている人は、みんなヘルメットもかぶっておらず、なんとものんびりした雰囲気です。
朝7から働き始め、2時間の昼休みをはさみ夕方5時まで、実労8時間の労働です。
こんなペースではいつ完成するのやら。
2年後くらいかな。
彼にいつくらいに完成予定か尋ねてみました。
彼は少し恥ずかしそうに、5年後と答えるのでした・・・。

ここイエメンでは、ゆったり時間が流れております。
| sin | イエメン(3) | 23:33 | comments(0) | trackbacks(0) |


マウフィートからシバームに戻り、宿に荷物を置くとすぐに、今度は乗合タクシーで15分位の場所にあるスールという町に向かいます。
ここは、大きな岩山の麓に造られた町。
丘の上にあり、背後の岩山と城壁に囲まれたこの町は、敵の攻撃から身を守るには理想的な形となっている。
そのため、16世紀にイエメンがオスマントルコに支配されていた時も、独立を保っていたという。
もう敵から攻撃されることなどないが、現在でも昔ながらの石造りの家、モスク、城壁などが残されており、町に入ると何百年も前にタイムスリップしたように感じる。
この町に着くとすぐに、二人の男が僕に駆け寄ってくる。
英語を流暢に話す上、一人は片言の日本語まで話し、怪しいことこの上ない。
僕についてきて、色々説明してくれる。
そこでガイドは必要ないと言うと、お金は必要ないと言ってくる。
それならばと思い、一緒に話をしながら歩く。
片言の日本語を話せる人は、愛知万博のイエメン館で働いていて6ヶ月間日本にいたらしい。
そして、簡単な町の説明を受け、最終的に連れて行かれたのは、みやげ物屋。
あぁ、そういう事だったんですね。
この町にいる時、僕以外の観光客の姿を見かけることはなかったので、みやげ物屋も頑張って営業活動をしなければ大変なのでしょう。

彼らと別れ、一人で町の中をぶらぶらと歩きます。
すると町の外れの城壁の近くで、工事をしている人達がいます。
近寄っていってみると、みんなで壁の修理をしています。
しかし、それはわざわざどこも壊れていないきれいな壁を壊して、新しく造り直しているのです。
何故こんなことをしているのか。
尋ねる語学力も無いので自分なりに考えてみます。
そして辿りついた答は、昔風の壁に造り直しているのではないかということです。
昔ながらの町の外観を保つ努力なのかもしれません。
そして、いつの日にか世界遺産入りを狙っているのかもしれません。
そうなれば、観光客も今よりはたくさん来て、あのみやげ物屋にもお客さんがいっぱい押し寄せるかもしれません。
まぁ、イエメンのことですから、修復工事がいつ終了するのか分かりませんが。
それまで、みやげ物屋がもつことを祈って・・・。
| sin | イエメン(3) | 01:46 | comments(0) | trackbacks(0) |


サナアの北西15kmの所にあるワディーダハールに日帰りで行きます。
ここの見所は、ロックパレスと呼ばれる岩山の上に立つ建物。
ここは1930年代にイエメンを支配していたイマームの夏の別荘であり、現在は政府の物になっていて、内部を見学できるようになっている。
この建物の敷地内の広場では、ジャンビーアダンスが行われている。
何名かの人が太鼓のリズムに合わせ、ジャンビーア(短剣)を振りかざし踊っている。
プロの人が踊っているというより、お客さんが参加して踊っているといったものなので、それほど踊りのレベルは高くないように思える。
しかし、小さな子供も一緒に踊っていたりして、なんとも微笑ましい。
しばらく見ていると、10人ぐらいの観光客が、太鼓のリズムに合わせて、カンフーの演舞をし始めた。
その集団はほとんどがイエメン人なのだが、2、3人中国人もいる。
多分、カンフーを教える中国人の先生とその生徒たちといったところでしょうか。
その大勢で行うカンフーはなかなかかっこが良く、終わると周りで見ていた人から拍手がでたほどでした。
その後、僕も負けずに空手の演舞を‥‥なんてことはできません。

イエメンを旅していると、よく中国人か、韓国人か、日本人か、と訊かれます。
(ちなみに中国のことをアラビア語で「シン」といいます。僕の名前も「シン」なのでまぎらわしいです。最初、通りを歩いていて、シン、シンと呼びかけられ、なんでこいつら僕の名前を知っているのだと不思議に思ったものでした。)
そして、僕が日本人だと答えると、日本はグッドだ、イエメンとは兄弟だなどと言ってきます。
やはり車や電化製品のイメージが強いらしく、こんな良い物をつくる国はすばらしいに決まっていると思っているようです。
確かに、世界中に日本の製品が溢れかえっているいる状況を考えると、確かに日本ってすごい国だなと思います。

そして、僕が日本人だと分かって言ってくるもう一つのことは、「ブルース・リー」「ジャッキー・チェン」です。
僕に向かって、アチョーとか言ってカンフーの真似事をしてきたりします。
イエメンだけにかかわらず世界中での「ブルース・リー」「ジャッキー・チェン」の知名度の高さには驚かされます。
ジャッキー・チェンはともかく、ブルース・リーなんて死んでからもう何十年も経っているのに。
でも、残念ながら彼らは日本人ではなく、中国人である。
そうイエメンの人に告げると、残念そうに「それでは、ジェット・リーは?」とくる。
それも残念ながら中国人である。
それでは有名な日本人俳優はいるのか?
う〜ん、誰かいるかなぁ。
ワタナベケンと言っても知らんだろうしなぁ。
チバシンイチも駄目だろうなぁ。
う〜ん、困ったもんだ。
求む、世界的日本人アクションスター!!
| sin | イエメン(3) | 01:33 | comments(2) | trackbacks(0) |


4週間のイエメンの旅を終え、イスタンブールに戻ります。
すごく楽しい滞在でした。
町並みや風景は綺麗だし、物価も安く、そしてなんと言っても人がすごく親切である。
旅をする上において、国にも「旬」というものがあるような気がします。
旅を楽しむ上において必要なものに、物価が安い、人が親切である、見所があるなどの要素があると思うのですが、これらが全て揃っている国というのはあまりないし、あったとしてもそれを維持し続ける国というのはさらに少ないのです。
急激な経済発展により物価が上昇し、昔ながらの建物が壊され、そして、その国特有の文化が薄れてきたりします。
また、旅行者が増えることにより、人もすれてきたりします。
そのような意味で、イエメンは今まさしく「旬」なのではないかと思うのです。
いつまでもこの良さを保ち、旅人を魅了し続けて欲しいものです。
そうは言っても、10年後には金、金、金のぼったくりの国になっていたりするのかもしれませんがねぇ〜。

昼12時半の飛行機でイエメンを発ち、10時間あまりのUAEでのトランジットを経て、イスタンブールに朝5時前に到着。
一度来ているだけに、緊張感のようなものはあまりありません。
前回の入国審査はなんの質問もない簡単なものでした。
今回も楽勝であろうと高を括っていたのですが‥‥。
4列ほどある入国審査の列に適当に並びます。
みんな質問をされることもなくパスポートに入国スタンプを押してもらってます。
空港からすぐにバスに乗れるかななどと考えていると、僕の順番がきました。
グッドモーニングと言って、パスポートを差し出します。
推定年齢40歳ほどの男の審査官はそんな僕の言葉を無視して、パスポートをぱらぱらとめくります。
そして、パスポートの顔写真と僕の顔を見比べます。
確かにパスポートの写真と現在の僕では別人のようですが、本人に間違いありませんよ〜、早く入国させてちょうだ〜い。
そんな僕の思いとは裏腹に、審査官はルーペを取り出し、それを使いパスポートを念入りに調べ始めました。
おいおい、勘弁してくれよ〜、そのパスポートは本物なんだから。
しかし、審査官はそれでさらに確信を持ったのか、今度は光に透かしたりして見ています。
まじかよ〜。
そして、やっとパスポートから手を離しました。
これでやっと疑いが晴れたのかと思いきや、その審査官は別の係員を呼びました。
二人は二言三言話したと思ったら、その呼ばれた男の人は僕のパスポートを持って奥の部屋へと消えていきました。
おいおい、ほんとかよ〜。
僕はとりあえず横で待っておくように指示され、審査官は後ろに並んでいた人たちの入国審査を始めました。
僕は、ただただみんなが入国していくのを眺めているしかありません。
どうみても僕より怪しいやつはいるだろう〜、なんで僕だけなんだ〜。
10分ほどすると先ほどの男の人が僕のパスポートを持ってきて戻ってきました。
そして、また二言三言話したと思うとパスポートを置き、帰っていきました。
はいはい、これで僕の疑いは晴れただろ、早くそのパスポートにぽんっとスタンプを押してちょ〜だい。
しかし、それでも僕は放置プレーされたまま、他の人の入国審査を続けていきます。
そうしてさらに10分ほど経ち、とうとうみんな入国してしまい、残ったのは僕ひとりになってしまいました。
これでいよいよ僕も入国させてもらえるのかと思いきや、審査官はまたまた僕のパスポートを調べ始めます。
いったい何が問題なのだ。
先ほど、奥で調べて問題なかったのではないのか。
ああ〜、僕はいったいどうなるのだ。
僕のいるブースに、業務を終えた他の審査官たちも集まってきます。
そして、僕の担当の審査官に向かって何が言っています。
その雰囲気から察するに、このパスポートは問題ないよと言ってくれているみたいです。
みんなどんどん言ってちょ〜だい。
それでもその審査官は納得がいかないようです。
もういい加減お願いします。
観念したのか、手にスタンプを持ち僕のパスポートをめくります。
そして、その手を振り下ろし、ようやくしぶしぶといった感じでスタンプを押してくれたのでした。
ふ〜、疲れた‥‥。

僕って、そんなに怪しいのか‥‥?
| sin | イエメン(3) | 02:03 | comments(0) | trackbacks(0) |
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