たびタビ旅
旅日記。中南米、アジアなどの2年4ヶ月半の旅。

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今まで2回ほど熱を出した以外は、たいした病気もせずに旅してきた僕ですが、他にも何回か苦しんだものがあります。
それは、下痢なんです。
一日に何十回もトイレに駆け込み外出もままならないといった細菌を原因とする性質の悪い下痢はしたことがないのですが、水や食べ物にあたったりしてお腹がかなりゆるくなるということはあります。
そんな状態の時は、常に頭の中でトイレの場所を確認しながらの街歩きとなります。
しかし、それでもどこかの町に滞在しているのならば、まだましです。
それが長い移動の日に重なったりしようものなら‥‥。

朝、なにやら腹のあたりがぐるぐるといやな感じがして目が覚める。
もしかしてこの感覚は‥‥。
いつもは目が覚めても寒さのためしばらくはベッドの中でもぞもぞと惰眠をむさぼっているのですが、今朝はベッドからはね起きトイレに向かう。
ああああああ〜。
なんてことだ。
昨晩食べた鯖の燻製がまずかったか。
最初一口食った瞬間、ちょっとやばいかなと思ったんだよね。
でも、もったいないから全部食っちまった。
食い意地のはった、僕の馬鹿野郎〜。
そんなことはさて置き、今日はグルジアを出国してアルメニアに向かおうとしていたのに、どうする?
もう一日滞在を延ばして様子を見たほうが良いか。
それとも強行突破するか。
う〜ん、そうだいつまでもこんな所でぐだぐだしていてはいけない。
先に進まなければ。
「もうちょっとゆっくりしていきましょうよ〜」という他の宿泊者による誘惑を振りきり、バックパックに荷物を詰めます。
そして、もう一度トイレに行き、いざ出発。
くるならこい!
でも、できるならこないで下さい!

ミニバスに乗り南へ、アルメニアへ向かいます。
マルネウリという町でミニバスを乗り換え、サタフロという国境の町まで行きます。
ここまで約2時間、全てが順調です。
ミニバスを降り歩いて国境に向かいます。
グルジアの出国手続きを済ませ、更に歩いて今度はアルメニア側に向かいます。
入国審査官はすごく親切。
ビザ申請のための用紙の記入の仕方も丁寧に教えてくれます。
こんな係官ばかりだったらいいのに。
そして、ビザ代は15000ドラム(約50ドル)で向こうにある建物の中に両替所があるからお金を用意してこいと言われます。
その建物に入ると、お昼休みなのか何人かのおっちゃんがテーブルを囲んで食事をしています。
そのおっちゃんら、僕の姿を見つけるとこっちへ来いこっちへ来いと呼びます。
近づいていくと、まぁ飲め飲めとウォッカを勧めてきます。
おいおい、おっちゃんたち、昼休みなのにこんなもの飲んで大丈夫なのか。
お腹のことを考えると口になにも入れたくない。
しかし、むげに断るのも悪いかと考え、一杯だけ頂戴することにしました。
でも、その報いはすぐにやって来たのです。

無事アルメニアに入国して、今日の目的地であるアラヴェルディ行きのバスを待っていました。
すると、きました、きました。
もちろんバスじゃないです。
かなりやばい。
慌てて周りを見渡します。
すぐに営業しているかしていないか分らないような寂れたホテルが一軒目に入ります。
それ以外は近くに建物は見当たりません。
ここにかけるしかない。
人がいることを願い、その敷地に入ります。
するとすぐにおっちゃんが顔を出してくれました。
トイレを貸してくださいと頼むと、おっちゃんはあっちあっちと指を差して教えてくれます。
バックパックをそこに放りだして、トイレに駆け込みます。
あああああ〜。
セーフ。

バスはアラヴェルディに1時間ほどで着きました。
ようやくここまでこぎつけました。
後は宿まで歩くだけです。
20分くらいの道のりです。
腹の調子は悪くない。
これなら大丈夫だ。
しかし、歩いていると小さい方がしたくなってきた。
でも、これは男である僕にとってそう大きな問題ではない。
用を足せそうな場所を探します。
すぐに道の脇に物陰になるような場所を見つけました。
周りに人がいないか確認し、チャックを下ろします。
そして、下腹部に力を入れ‥‥。

あっ。

油断した‥‥‥。
| sin | アルメニア | 00:47 | comments(0) | trackbacks(0) |


アラヴェルディは、アルメニア北部の鉱山のある谷底の小さな町。
町にはサナヒン修道院がある他、周辺にも10〜13世紀の貴重な教会がたくさんあります。
午前中はロープウェイに乗って、町の高台にあるサナヒン修道院を見学しに行きます。
雪の積もった中に静かにたたずむ修道院は、僕以外に観光客もなく、しんみりと神秘的な感じがしてなかなか良かったです。
また近くには、この村出身の航空技術者ミヤコンを記念するミヤコン博物館もあり、その横には初期のミグ戦闘機が置かれています。
このミグという名前、ミヤコンの「ミ」と共同開発者のグリイェヴィッチの「グ」をとってつけたらしいのです。
お〜、そうだったのかと驚きました?
僕は、かなり驚いちゃいました。
まぁ、どうでも良いことなんですけれど。

午後は、食事をとった後、郊外にあるハグパット修道院に行きます。
ガイドブックによるとその修道院のある村へ行くバスがあるとのことだったのですが、バス停に行って寄ってきたタクシードライバーに尋ねるとバスはないといいます。
タクシーで行くしかないといいます。
こいつ騙しているんじゃないかと思い、他の人にも訊いてみるがやっぱりないと言う。
冬で観光客が少ないからなのか。
でも、そこの村の住人は困らないのか。
疑問はあるが、ないものはないのでどうしようもない。
タクシーの値段は往復で3000DR(約1100円)なので出せない金額でもないのだが、歩いても2時間ほどで行けるとガイドブックには書いてある。
それなら時間もあるし歩いてみようかという気になる。
2時間なんて日本で生活していたら絶対歩こうとは思わない距離ですが、旅をしていると歩けこうかなと思ってしまうから不思議であります。
それでもちょと長くて退屈するかなと思い、いったん宿にウォークマンを取りに戻り、音楽を聴きながら歩きます。
これまた丘の上にあるハグパット修道院には、途中道に迷うこともなくほぼ2時間で到着。
修道院は、午前中見たサナヒン修道院と規模も雰囲気も似たような感じで、これまた良かったです。
また、そこで出会ったアルメニア人の家族連れのおっちゃんはとても陽気で親切な人で、言葉は全く通じないものの身振り手振りで僕のガイドをしてくれます。
嬉しいものです。
そして、おっちゃんと別れ修道院を出て、再びアラヴェルディの町に戻ろうと歩き始めます。
しばらくすると目の前に雪の積もった山々の景色が現れました。
その風景を見ると僕は柄にもなくちょっと感動してしまい泣きそうになってしまいました。
今までこれと同じような風景をたくさん見てきましたが、そういうことはありませんでした。
2時間もかけて歩いたからか、それともおっちゃんに親切にされたからか、はたまたその時ウォークマンから流れていた曲がバラードであったからなのか。
よく分かりませんがとにかく幸せな気分になったのでした。

それからまた町に向かい歩いていると、後ろから車がやってきて僕の横で止まります。
窓を下ろし若い兄ちゃんが乗っていくか?と尋ねてきます。
う〜ん、親切だ。
今日はなんて気持ちの良い日なんだ。
車だけに歩くと2時間かかった道を15分くらいで町に着きます。
すると兄ちゃん、なにやらアルメニア語で僕に捲くし立ててきます。
どうやら金を払えってことらしい。
なんだこいつ!
これってタクシーだったのか。
確認しなかった僕も悪いのですが、ムカつきます〜。
あ〜気分悪い。
せっかくの幸せな気分だったのに‥‥。
人生何事もプラスマイナス、バランスが取れているもんです。
| sin | アルメニア | 22:19 | comments(0) | trackbacks(0) |


昨日、朝起きるとちらほらと雪が舞っていて、うっすらと雪が積もっていた。
ミニバスに乗り首都イェレヴァンに向かうが、途中降る雪はますます激しくなり周りの景色もほとんど見えなくなるほどであった。
3時間あまりで着いたイェレヴァンの街は、既に雪ですっぽりと覆われ真っ白な世界でした。
その後も一日中雪は降り続けたのでした。

そして、今日はクリスマス。
東方正教会のクリスマスなのです。
世界で初めて国としてキリスト教を受け入れたアルメニア人の国で迎えるなんて、なかなか素敵じゃないですか。
昨日あれだけ降っていた雪も止み、空には青空も見えます。
街には雪がたんまりと積もっています。
ホワイトクリスマス‥‥これもまた素敵じゃないですか。
もし東京や大阪でこれだけ雪が降れば都市機能が麻痺して大変なことになると思いますが、ここでは慣れているのかバスや車も普通に走っており人々の間にも慌てた様子はありません。
せっかくのクリスマス、人々が集まるというアルメニア教会の総本山、エチミアジン大聖堂へ、同じ宿に泊まっている日本人三人と一緒に行くことにします。
ちなみに全員男です。
これはまったく素敵じゃありません。
クリスマスなのに‥‥。
いったい女性の旅行者はどこにいるのだとみんなで不満を言いつつ、市バスに乗りエチミアジンへ向かいます。
50分ほどで着きバスを降りると、そこにはたくさんの人がいます。
みんな大聖堂を目指しぞろぞろと歩いています。
家族や友達で来ていたりして、日本の初詣のような雰囲気が漂っています。
これでリンゴ飴や焼きソバ、甘酒などが売っていれば最高なんですが。
大聖堂の中に入るとそこもやはりたくさんの人で賑わっており、蝋燭に火を灯していたりします。
一番奥の祭壇の下では、聖水?が配られています。
4、5名の神父らが群がる人々に対して、ペットボトルの中にその水を入れてやっています。
こうして教会に来るのが、正しいクリスマスの過ごし方なんでしょうね。

エチミアジン大聖堂を後にして、ついでに徒歩で20分ほどの場所にある聖フリプスィメ教会にも行ってみます。
ここは先ほどとは違い訪れる人も少なく、ひっそりとしています。
建物自体も簡素なつくりですが、厳かな感じがしてこれはこれでまた良い。
20分ほど見学して帰ろうと思った時、入口よりドレスアップした大勢の人が入ってきました。
なんだなんだと思っていると、その中にはウェディングドレスを着た女の人もいます。
どうやら結婚式のようです。
別に教会を貸し切るって訳でもないようで、僕らも追い出されることはなかったので、横でその結婚式を見学させてもらうことにしました。
神父が聖書を読み上げたり、指輪の交換をしたりといったことをしながら式は進んでいきます。
新郎も新婦は緊張のためか表情はいくぶん硬いです。
そして全ての儀式が滞りなく行われ、新郎新婦はライスシャワーを浴び教会の外に出て行きます。
最後に二人で白い鳩を空に放ち全てが終了しました。
その時には、新郎新婦もやっと笑顔になっていました。
いや〜雪の積もるクリスマスに結婚式とはなんともロマンティックじゃありませんか。
いいもんですねぇ。
まっ、僕にはまったく関係ないことなんですけれど‥‥。
| sin | アルメニア | 23:12 | comments(2) | trackbacks(0) |


毎日寒い日々が続きます。
雪はもう降らないのですが、寒さのため街にある雪は溶けずに残っています。
夜に宿で凍えていて、いったい今は気温は何度なんだと思い外に温度計を置いてみたら、マイナス10度の表示が出るじゃありませんか。
そりゃ〜寒いってもんです。
昼はもちろんそれほど寒くないのですが、外出する時にはずぼんの下には股引を履き、毛糸の帽子を被り、手袋をしての完全防備で出かけます。
今日は、ソ連時代の有名な映画監督であるセルゲイ・パラジャーノフの博物館に行ったりします。
この監督は、社会主義リアリズムを逸脱した奔放な表現により政府の批判を受け、逮捕、投獄などの弾圧を受けながらも自分の信念を曲げることなく芸術活動を行っていたようです。
この博物館は、映像を見せるようなものではなく、パラジャーノフが作成した絵画やオブジェを展示しています。
その色彩豊かな展示物は興味深く、是非とも映画も見てみたくなりました。
博物館を出た後も、ソビエトアルメニア50周年記念塔が建っている高台に上ってみたりと街をしばらくぶらぶらと歩きました。

観光を終え宿に戻る途中、シャワー屋に寄ります。
グルジア、アルメニアでは、一般の人が自分の家の空いている部屋を利用して宿を経営していることが多いのです。
そのような所はちゃんとしたホテルと比べて値段は安いのですが(イェレヴァンの宿の料金は約350円)、その分設備はお粗末なことが多いのです。
今、泊まっている宿にはシャワーがないのです。
なので近所にあるシャワー屋に行くことになるのです。
料金は180円ほどしますが、熱いお湯がじゃんじゃんでてとても気持ちが良い。
体も温まります。
いや〜やっぱりシャワーは気持ちが良いね。
なんていったって5日ぶりのシャワーですから‥‥。
そう、5日ぶりですけれど‥‥。
寒くてほとんど汗もかかないから、別にしばらく浴びなくったって汚くないんですよ。
本当ですって。
他の人の中にはは一週間以上浴びてない人もいるんですから〜。
どんぐりの背競べ?、五十歩百歩?
| sin | アルメニア | 00:08 | comments(2) | trackbacks(0) |


アララト山を背に建つホル・ヴィラプ修道院に行きます。
イェレヴァンよりミニバスで1時間ほど行ったところにあります。
僕は始発より乗っていたので席に座れていたのですが、途中からたくさんの人が乗り込んできて満員になり数名は立って乗っている状態になりました。
そして、後10分ほどで着くかなというぐらいの時に、一人の老婆が乗り込んできました。
あっ、席を譲ったほうがいいかな。
でも、もうちょっとで着くしな。
どうしよう、どうしよう。
と迷っている内に、若い男の子がそのおばあちゃんにさっと席を譲ったのでした。
あ〜いったい僕は何をやっているのだ〜。
そんな悩むようなことではないだろう、さっと席を譲るのが当然じゃないか。
自己嫌悪を感じます。

バスを降り雪の積もった細い道を20分ほど歩いて教会に到着。
小さく簡素な教会でした。
そして、楽しみにしていたアララト山はうっすらとしか見えません。
空は青く晴れ渡っているものの、地平線のあたりだけがうっすらともやのようなものがかかっているのです。
残念です。
お年寄りに席を譲らないような僕に、罰が当たったんでしょうか。

イェレヴァンに戻り、バス会社のオフィスへ行きました。
昨日、明日のイラン行きのバスチケットを購入したのですが、もしかしてバスがキャンセルされるかもしれないので一度確認に来てくれと言われていたのです。
クリスマス以来もう雪は降っていないしまさか本当にキャンセルなんてないだろうと思いオフィスのドアを開けて中に入ると、受付のおねえちゃんは僕を見て申し分けなさそうな顔をします。
そして、雪のため道路の状況が悪く明日のバスは出発しませんと僕に告げるのです。
あ〜なんてこったい。
ついてない。
しかし、席を譲らないような僕には、当然の報いなのです。
はぁ〜。
| sin | アルメニア | 17:03 | comments(0) | trackbacks(0) |


一日待ってイランへのバスが出発することになりました。
10時出発なので9時半にはバスターミナルに来るようにと言われていたのですが、心配性の僕は9時前には着いていました。
しかし、ここの寒いことといったらありません。
暖房設備の類は一切ありません。
キンキンに冷えています。
温度は間違いなくマイナスになっているでしょう。
こんなことならもうちょっと宿でのんびりしておけば良かったと後悔します。
早くバスよ来い。
こんなにバスが来るのが待ちどおしかったことは今までなかったのではないかと思います。
しか〜し、バスは来ません。
予定時刻の10時になっても来ませんし、10時半になっても来ないし、11時になっても来ない。
いったいどないなっとんねんと怒りがこみ上げ頭もかっかきますが、そんなことぐらいでは体は温まりません。
あ〜寒い寒い。
バスは11時半になってやっと来ました。
バスに乗り込み席に座った時は、心底ほっとしました。

バスは12時前に出発したものの、順調には走りません。
どうやらエンジンの調子が悪いみたいです。
運転手は15分おきくらいにバスを止め、外にエンジンの調子を見に行きます。
イランの首都テヘランへの24時間あまりの移動にこのバスは耐えられるのかと不安になってきます。
もしかして引き返すなんて言わないだろうなぁ。
2時前には運転手が携帯電話で呼んだのか、修理道具を持った人が車で来て、本格的に修理を始めます。
それでどうにか直ったようで、それからバスは気持ち良くエンジン音を鳴らし、快調に走り始めたのでした。

夜中10時くらいに国境に着きます。
パスポートのチェックを2回もされたり、荷物を検査したりとなにかと煩わしく時間がかかったアルメニア出国を経て、いよいよイラン入国。
パスポートに入国スタンプを押してもらいます。
しかし、そのスタンプには訳の分からない日付が書かれています。
いったいこれはなんなんだ?
同じバスに乗っていたイラン人のおばちゃんに尋ねると、それはどうやらイラン独自の年号らしいのです。
ずっと旅をしていて言うのもなんですが、なんか外国に来たって感じがしていいですね。

バスは真っ暗闇の中をテヘランへ向け再び出発します。
ひたすら寒かったアルメニアを抜け、少しほっとします。
テヘランも暖かいことはないだろうが、南にあるだけ少しはましであろう。
バスは昼の1時過ぎに、テヘランの西バスターミナルに到着。
よし、いよいよイランの旅の始まりだ。
心地良い緊張感と共にバスからテヘランの大地に降り立ちます。
さ、さむ〜い。
雪も積もっています。
ああぁ、どこまで行けば暖かくなるのでしょうか。
| sin | アルメニア | 17:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
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