イスタンブールは思っていたよりも寒い。
寒いだけならまだしも、毎日しとしとと雨が降る。
灰色。
それが、今の僕のイスタンブールに対するイメージだ。
これから、季節的にもっと寒くなっていく。
いったいどうなっていくのか。
町には、ブルーモスクなど見所はたくさんあるのだが、いかんせんこの前旅した時にほとんど観光を済ませてしまっているので、高い入場料やこの天候もありなかなか観光しようという気力も湧かない。
だから、宿でこれからの旅程などを考えつつだらだらと過ごす。
そんな時、同じ宿に泊まっている日本人の男の子からハマムに一緒に行きませんかと誘われる。
ハマム、それは、トルコの蒸し風呂。
もちろんトルコ風呂といってもおっさん諸君が思い浮かべるああいう場所ではありませんよ。(しかし、こういう話を若い子と話してもああいう場所を昔そういう風に呼んでいたという事を知らなく、ジェネレーションギャップをひしひしと感じる次第であります。)
そんなことはともかく、蒸し風呂‥‥かなりいい響きではないですか。
宿のすぐ近くにもハマムはいくつかあるのですが、値段がちとばかし高いのでバスに乗って30分くらい離れた所に向かいます。
入浴料500円、垢すり料250円、マッサージ料250円といった料金体系。
とりあえずフルコースでお願いします。
腰にまく布切れを貸してもらい、それを身につけ浴室内に入ります。
中はもわ〜とした蒸気で満ちています。
部屋の中央には大きな石でできたテーブルのようなものが、で〜んと置かれています。
それが下から熱せられているのか、すごく熱くなっています。
何人かのトルコ人がそこで横になっています。
僕は、まずその横の部屋にある普通のサウナへ。
室温は60℃くらいであっついサウナが好きな僕にとっては少し物足りないか。
しばらくそこに座っていると、いかつい体をしたこれまた腰巻だけ身につけたおっちゃんが僕を呼びにきます。
そして、壁の前に座らされます。
頭からお湯をばしゃばしゃとかけられます。
そして、おっちゃんが取り出したるは手にはめる垢すり用タオル。
それで、僕の体を腕からごしごしと擦り始めます。
ごしごしごしごし。
いや〜でるわ、でるわ、垢が。
これでもかっていうくらい出て参ります。
一年半分の垢なんでしょうか。
擦られている僕が恥ずかしくなってくるくらい、垢が出まくります。
よくもこんなに汚れているもんです。
一通り体全体を擦られた後は、今度は台の上に横たえさせられ泡を全身に塗りたくられマッサージ。
そして、締めはまた頭からお湯をばしゃばしゃとかけまくられます。
お〜すっきりした。
なんか垢がとれて体重1キロくらい痩せたんじゃないかって感じ。
その後、熱い石の上に寝転がり岩盤浴。
汗をたっぷり流し、さらに1キロくらい痩せたかなって感じ。
そして、風呂上りのジュースが美味いのってなんの。
これで、250グラムの体重増加ですが。
外に出るときれいに晴れた空が見えた‥‥なんてことはなく相変わらずの曇り空ですが、なんかさっきよりとは違い気分は晴れやかです。
さて、次の目的地、イエメンに行きますか。