たびタビ旅
旅日記。中南米、アジアなどの2年4ヶ月半の旅。

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マイアミ。
ここは、年間平均気温20度を超える常夏のアメリカ本土ナンバーワンのリゾート地です。
白く美しいビーチが何十キロにわたって広がっています。
しかし、僕がここにいるのは、それが目的ではない。
それでは、なんのためにここにいるのか。
それは、僕の愛するマイアミドルフィンズの試合を観戦するためなのです。

僕は、スポーツ観戦が大好きです。
そして、もちろんいくつかのファンのチームがあるのです。
いや、あったといった方が良いのでしょうか‥‥。
僕が最初に好きになったチームは、日本のプロ野球の近鉄バファローズ。
小学生の頃にテレビで試合を見た時に、そのユニフォームのかっこ良さにファンになり、それ以来弱い時も強い時も、応援し続けてきました。
あの10月19日、勝てば優勝という川崎球場でのロッテとのダブルヘッダーの試合も、翌日が学校のテストだというのに勉強そっちのけで、テレビにかじりつくように観戦したものです。
翌年の巨人との日本シリーズでは、球場に足を運び観戦しました。
あの「いてまえ打線」と呼ばれた豪快な野球は、なんとも魅力的なものがありました。
しかし、そんなチームが‥‥。
ある日、突然なくなってしまったのです。
近鉄から他の企業に買収されるのならまだしも、チームが消滅したのです。
選手は、オリックスと楽天に別れチームは完全にばらばらにされてしまいました。
オリックスか楽天を応援しようとも思ったのですが、やはり今までのように心から応援することはできなかったのです‥‥。
僕の愛する物が一つこの世から消えてしまいました。

そして、日本にもう一つある団体競技のプロスポーツ、サッカー。
サッカーは、昔はそれほど興味がなかったのですが、世の中のJリーグブームに乗り、たまにテレビで試合を見るようになっていました。
その中で、好きになったチームがありました。
その名は、横浜フリューゲルス。
全盛期の前園をはじめ、個性的な選手が揃ったこれまた自由奔放な魅力的なチームでした。
いつの間にか、その勝敗に一喜一憂するようになっていったのでした。
天皇杯での優勝した時は、感動したものです。
しかし、やはり突然このチームもなくなってしまったのです‥‥。
選手もばらばらになり他のチームに移っていきました。
こうして、僕は、日本の2大プロスポーツとも言ってもよい、野球、Jリーグのファンのチームを失ってしまった訳です。
それ以後、それまでのように熱く試合を観戦することができなくなったということは、言うまでもありません。

しかし、そのような僕にももう一つ愛するチームが残っているのです。
それこそが、アメリカのアメフトのプロリーグであるNFLのマイアミドルフィンズなのです。
どういうきっかけでファンになったかは覚えていないのですが、大学生の頃には好きになっていて、衛星放送で放映される数少ない試合を見て、雑誌などでチームに関する情報を集めたものです。
そう、このマイアミドルフィンズこそ僕に残った最後のチームなのです。

そのドルフィンズの試合が今日、ここマイアミで行われるのです。
しかし、観戦するために不安材料がありました。
スタジアムへの行き方が分からないということなのです。
行き方は、スタジアムのホームページにアクセスすれば簡単に分かるだろうと思っていましたが、なんとそこには車での行き方しか書いていない。
日本のスタジアムなら電車の最寄駅などからの行き方などが詳しく説明されており、車でのご来場はご遠慮下さいとかなんとか書かれているものなのですが。
さすが車社会アメリカ。
宿の人に尋ねてみても、う〜ん、タクシーで行くしかないんじゃない?というなんとも頼りない返事。
そんなぁ、タクシーで行ったらいったいいくら掛かるか分かったもんじゃない。
いったいどうしたらいいんだ。
と思っていたら、バス停にマイアミ市内の路線バス地図を発見。
それを見ていると、スタジアムのすぐ横を通りそうな27番の路線があるじゃありませんか。
バスの運転手に確認すると、行くとの返事。
やった〜、これで行くことができる〜。
しかし、なんでスタジアムに行くのにこんな苦労をしなければならないのだ。

これで、晴れて試合を観戦するという訳にはいきません。
まだチケットを手に入れていないのです。
ネットで事前に購入しようかとも考えましたが、どうやら既に完売しているようなのです。
NFLは一チーム年間16試合しかなく、ホームゲームとなるとその半分の8試合となるのだ。
そのため、必然的に売り出されるチケットの枚数は少なくなってしまうのだ。
しかも、今日の対戦相手ニューイングランド・ペイトリオッツはここ何年かの間スーパーボウルで何回か優勝するという強豪の人気チーム。
そんなチケットが果たして手に入るのか。
ダフ屋からだといくらぐらいで買えるのであろうか。
ここまで来て見ないという選択はないが、あまり高すぎるのも困る。
一人ダフ屋と話してみるが、200ドル、300ドルとか言ってくる。
やはり高い。
どうしようかと悩んでいると、ふと正規のチケット売り場が開いているが目に入る。
ないだろうなと思うが駄目もとで聞いてみる。
すると、あるというじゃありませんか。
87ドルでチケットゲット!
これでいよいよ試合を見ることができるのです。

スタジアムに入るとチームのカラーでもある鮮やかなオレンジ色の座席が目に入ります。
そして、天然芝のグリーンのグラウンド。
今さらながら、自分がここにいるということが信じられません。
しばらくすると、選手たちがウォーミングアップをしにグランドに出てきました。
今まで、テレビや写真でしか見たことがなかった選手がすぐそこにいるじゃありませんか。
スタンドの一番下まで駆け下ります。
選手がすぐそこの手の届きそうなところにいます。
でっけ〜。
すっげ〜。
写真を撮りまくります。
しかし、ズーム機能のない僕のカメラがもどかしい‥‥。

試合開始の1時が近づいてきました。
国歌斉唱などいくつかのセレモニーが行われます。
そして、コイントス。
ドルフィンズのキックオフで試合が開始に決まったようです。
選手がグランドに走り出してきます。
観客の声援が鳴り響く中、ボールは蹴られ空高く舞い上がっていきました。
その瞬間、不覚にも僕はうっすらと涙を浮かべてしまったのです。

試合の内容はというと、ここまで開幕6連敗中のドルフィンズと開幕6連勝中のペイトリオッツの勢いの差(実力の差?)がそのまま出た結果となり、前半だけで7対42のスコア。
ドルフィンズの完敗です。
腹を立てるどころか、それを通り越して呆れるしかないほどの弱さ。
情けないです。
でも、それでもいいのです。
だって、弱くても応援できるチームがそこにあるから。
来年は、もっと強いチームになってくれるはず‥‥。
そういう希望も持てる僕は幸せです。
| sin | アメリカ | 23:49 | comments(2) | trackbacks(0) |
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