チャチャポヤス。
その変わった名前とは裏腹に、町自体にはこれといって見るべき所のない、何の変哲もないただの町です。
とは言っても、その近郊にはいくつかのプレインカ時代の遺跡があり観光の拠点となっております。
僕は南米に来るまで知らなかったのですが、インカ帝国があったのってそんなに古くないんですね。
13ー16 世紀に栄えた国って言いますから、日本に当てはめると室町時代くらいになるのかな。
僕は勝手に1000年2000年も前にあったのかなと漠然と考えていたのですが。
しかし、インカ帝国以前の時代にもたくさんの文明が存在していたわけで、ここペルーにはその時代の遺跡もたくさん残っているのです。
そして、今日は、そんな時代の遺跡でもあるクエラップというものを見に行きます。
チャチャポヤスからクエラップに向かうコンビは、なんと朝4時!!に出発。
そのため、朝というか夜というかまだ夜空に星が燦然と輝く3時15分に起床。
こんなに早く起きたのはいつ以来でしょうか。
それなのに出発場所に行くと、もう席が無いと言われる。
おいおい、そりゃないよー。
かなりのショック。
しかし、その後よくよく話を聞いて見ると、チョクマルテンというケアラップまで歩いて2時間ほどの場所までは行けると言う。
もちろん乗ります。
落ちると確実に死ぬなと思うような山の斜面の細い道を通り7時にチョクマルテンに到着。
そこからは荷物を背負い歩き始めます。
今日は、この辺の村で泊まろうと考えていたので全ての荷物を持ってきていて、その重さは20キロ近くはあるでしょう。
そんな荷物を背負っての歩きはたしかに辛いものがありますが、回りの景色はそのようなことも忘れさせてくれるような素晴らしい山々の景色です。
しかし、一時間も歩き続ければしんどくなってきて景色を楽しむどころじゃなくなってくる。
しかも、今日も一緒に行動を共にしているグレハムの歩くペースは異様に速い。
何故そんなに急ぐ必要があるのだ。
ケアラップはすぐそこに見えるのだが、道が尾根に沿って大きく迂回しているのでなかなか近づいてこない。
いったいどれだけの時間がかかるのだ。
1時間半程歩いた頃でしょうか。
後から一台の車がやってきます。
するとなんと乗っていかないかと誘ってくれるじゃありませんか。
うーん、なんて優しいペルー人。
感謝。
結局、ケアラップまで行く道の途中にある小さな村マリアで一泊することにします。
そこに、荷物を下ろし再び歩いてケアラップに向かいます。
空身にも拘らず、そこからさらに2時間歩くことになりました。
一体チョクマルテンから歩いて2時間でケアラップに着くと言ったおっちゃんはいったい何だったんだ。
標高も3000m近い高さなので日差しも厳しく、着いた時にはかなり疲れきっていました。
それでもその甲斐あって、そこにある遺跡は想像以上に素晴らしいものでした。
それは、山の天辺に石を積上げ造られた住居跡です。
積上げられた石の塀の高さは優に10mを超える高さ。
中を歩いて見てまわれるのですが、2時間近くもかかりました。
こんなあまり名の知られていない遺跡でもこれだけのものがあるペルー。
これからの旅がますます楽しみになってきました。